よんにゅの制作内容の中に「入稿データの作成」という項目があります。
もしかしたら、これが具体的に何をしていることなのか、パッと思い浮かぶ人は少ないかもしれません。
「入稿」というのは、印刷会社に印刷してもらうためにデータを渡すこと。
では、そのためのデータを「作成」するとは、いったい何をしているのでしょうか。
今日はこの、入稿データ作成の必要性についてお話ししたいと思います。
1.ただデザインしただけのデータじゃ入稿できない??4つの理由
まずここで、こう思う人が多いと思います。
「いまはAIでなんでも画像を出力できるんだから、それをそのまま印刷会社に送ればいいじゃん」
たしかにAIに指示を出せば、チラシっぽい画像もポスターっぽい画像も一瞬で出てきます。見た目だけなら、もう完成しているように見えます。
でも結論から言うと…それだけでは印刷はできません。
理由を、専門用語をなるべく使わずに説明します。
理由1:画面の色と印刷の色は「別物」
スマホやパソコンの画面は「光」で色を表現しています。一方、印刷は「インクを紙に乗せる」ことで色を表現します。
この2つ、実は表現できる色の範囲が違います。画面で見たときは鮮やかな青や緑でも、印刷すると少しくすんだり、思ったより地味な色になったりすることがあります。
画面用に作られた画像をそのまま印刷に回すと、色の見え方が変わってしまうのです。
理由2:画面ではキレイでも、印刷すると「ぼやける」ことがある
AIが出す画像やスマホの写真は、画面で見る分にはとてもキレイです。ですが、これを大きなポスターやチラシに印刷すると、急にぼやけたり、粗く見えたりすることがあります。
これは画像の「細かさ(解像度)」が足りていないために起こります。画面はそこそこの細かさで十分キレイに見えますが、紙に印刷するときはもっと細かい情報が必要になるからです。小さいサイズなら気にならなくても、大きくすると一気に目立ちます。
理由3:紙のサイズと「余白」の問題
印刷物は、最後に決まったサイズに紙を裁断して仕上げます。この裁断は機械で行うため、実はミリ単位でズレることがあります。
もし画像がぴったりぴったりのサイズで作られていると、ちょっとズレただけで端っこに白い線が入ってしまったり、大事な文字が切れてしまったりします。
そのため印刷用のデータは、仕上がりサイズより少し大きめに絵柄を用意しておくのが基本です。AIで作った画像は、当然この「余白」を考えて作られていません。
理由4:文字や線がガタガタになることも
AIで生成した画像は、あくまで「1枚の写真・絵」です。文字情報として持っているわけではないので、拡大するとロゴや文字の輪郭がガタガタになったり、変な滲みが出たりすることがあります。
きちんと準備されたデータでは、文字やロゴは拡大しても劣化しない形式で用意されています。
2.これが「入稿データを作成する」ということ
ここまで見てきた4つを無視してそのまま入稿すると、
・イメージと違う色で刷り上がる
・大きく印刷するとぼやける・粗くなる
・端の絵柄や文字が切れてしまう
・ロゴや文字の輪郭がガタガタになる
といったことが起こり、最悪の場合、何千部何万部が刷り直しになることも…。
そうならないように、これらの条件に合うようデータを整えて、印刷会社が受け取ってそのまま印刷できる状態にすること——これを「入稿データを作成する」と言います。
よんにゅの制作内容にある「入稿データの制作」は、まさにこの作業のことを指しています。
3.Canvaが進化して、状況は変わりつつある
ここまで「専門的な調整が必要」という話をしてきましたが、最近はCanva(※ブラウザやスマホで、テンプレートを選ぶだけで誰でも簡単にデザインが作れるデザインツール)がすごい勢いで進化していて、状況が少し変わってきています。
Canvaには、作ったデザインをCanva上からそのまま印刷注文できる仕組みがあり、名刺やチラシ、ポスターくらいであれば、Canvaで仕上げてそのまま印刷まで頼めてしまう時代になっています。
でも、特殊な印刷物はまだ別
一方で、名刺やポスターのような一般的な印刷物以外——形やサイズが特殊なものになると、今でもPDFやIllustrator(※イラストや図形を扱うプロ向けのデザインソフト。「イラレ」とも呼ばれます)のデータで納品することの方が多いのが実情です。
理由はシンプルで、こうした印刷物は印刷会社ごとに専用のテンプレート(型紙)が用意されていることが多く、そのテンプレートがIllustrator形式で配布されているケースが多いからです。Canvaでも工夫すれば近いことはできますが、テンプレートそのものがIllustrator前提で作られている以上、素直にIllustratorで作業したほうが早くて確実、という状況が今も続いています。
「Canvaでできること」は年々増えていますが、「どんな印刷物か」によって、今も入稿用にデータの形を整える作業の必要性は変わらない——というのが実際のところです。
4.頭の中のイメージを、かたちにしませんか
「こんなグッズがあったらいいな」「このデザインを形にできたら」——そういうイメージは、AIやCanvaのおかげで、以前よりずっと簡単に思い描けるようになりました。
あとは、それを実際に印刷できる状態に整えるだけです。
皆さんもご自身のお店や活動に、イメージしたものをグッズにして、認知やブランディングに活かしてみませんか。
よんにゅでは、こうした入稿データの制作もお手伝いしています。
「こういうものを作りたいけど、どうすればいいかわからない」
——その段階からで大丈夫です。ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ!
(りょうちゃん)